GUAMの母の味「ディナンシェ」とは?

ディナンシェ( Dinanche)ってなに?

イマリのドニーディナンシェ

ドニー」とは唐辛子を意味するチャモロ語(グアム古来の言語)。
ディナンシェ」という言葉には 「正しい」「ちょうどいい」という意味がありグアムに長く伝わる調味料です。
  どんな料理にも合うということからもこの名前が付けられたのでは、とも言われています。

辛いものが大好きな南国グアムでは、隠し味やトッピングとして使用される唐辛子ベースの『ドニーディナンシェ』がとても人気です。

「ドニー・ディナンシェ」とは、唐辛子をすり潰しペースト状のものに塩と酢を加えものが原型です。
レモン、ココナツ、ガーリック、ココナツミルクなど、南国独特の素材を絶妙なバランスで組み合わせた伝統的な母の味。
そしてグアムでは料理と共に必ずテーブルに登場する調味料です。
家庭によって異なるさまざまな材料を加え、グアムを代表する辛味調味料として今も脈々とチャモロの食文化に息づいているんですよ

進化し続ける「ディナンシェ」!

グアムは1521年にマゼランによって発見されたことをきっかけに、スペインのメキシコ-マニラ間の貿易路の重要な中継地として利用され、西洋文化に触れることになりました。「ディナンシェ」も西洋の食文化の影響を受け、インゲン豆、タマネギ、ニンニク、ヤシガニ、ココナッツミルク、レモン汁、細かく刻んだカボチャチップなどが加えられるようになります。さらにはマヨネーズ、日本人の移住が始まった明治以降には味噌を加える家庭もあったようです。

スペイン、アメリカ、日本など大国に翻弄されてきたグアムの歴史と豊かな先住民食文化の融合が現在も進化するディナンシェ。肉料理にも魚料理にも、そしてスープやグリルなど料理法を選ばず、どんな料理にも「ちょうどいい」味に整えてくれるディナンシェ。今後の進化は、ディナンシェを食卓に取り入れる私たちの創作力次第?

おまけ グアムの食文化

グアムの土地や地域に根付いている伝統的な食文化
  海水から作る塩
  ココナツの樹液を長期間保存して作るツゥバ(TUBA)と呼ばれる酢
  グアムの風景を彩る椰子の木から採るココナツミルク
グアム由来のが生み出した「ディナンシェ」はまさにチャモロ料理の原型

グアムの食文化の変革
  スペインとアメリカの統治の時代西洋のテイスト
  明治維新とともに日本からの移民の頃米や味噌、醤油
「ディナンシェ」の変革には西洋文化がもたらした食材だけでなく、味噌や醤油がチャモロ料理に影響を与えました。
中国やフィリピン、東南アジアのDNAを受け継ぐグアムの先住民であるチャモロ人には、日本の味は受け入れ易く、しっくりいったのかも知れませんね。

もう一つのグアムの伝統の味『フィナデニソース』は万能たれ
現在アガニアショッピングセンターがある付近はその昔、水田だったと聞いたことがあります。米を耕し、料理には 醤油を多用するようになります。現在もBBQのマリネやフィナデニソースはまさに、醤油文化が生み出したチャモロの味になって今日まで引き継がれています。
高いことでも有名なのは、醤油文化が生み出したフィナデニソースも関係ありそう

イマリ」のドニ・ディナンシェ(donne’ dinanche)

たこ焼きにトッピングしたディナンシェ

イマリのドニーディナンシェの原材料は地元の家族経営の農場やフードコープから仕入れ、南国の太陽をたっぷり浴びた質の高い食材を使用。
南国の灼熱の太陽を浴びた農作物には、独特の旨味があります。そして地域社会との永続的な関係が心を一つに美味しいディナンシェを作るための大切なエッセンスになっています。
地元の農家はイマリのドニーディナンシェに最適なタイミングでの収穫、食材と向き合いながら製造しているため品質の高い「ドニーディナンシェ」が出来上がります

イマリのドニーディナンシェは元来、創業者(ロンとタケコ)家族で代々継承されてきた家庭の味。ある日、たこ焼きにトッピングしてみたら評判が良く、リクエストが殺到。家族や親戚で楽しんでいた「ディナンシェ」に改良を重ね、現在の「イマリ ドニー ディナンシェ(DONNE’ DINANCHE)が誕生しました。こちらのお話は下のリンクから!

イマリの共同経営者であるタケコさんは、ローカルフードだけでなく、揚げ物、麺類、スープ、シーフードなど、和食にも合うドニー ディナンシェの改良も進め、他のディナンシェとは異なるイマリだけの深みのある辛さ、味わいに辿り着いたのです

イマリとはロンとタケコの娘のミドルネームに由来しており、
二人が大切にしている価値観である「誠実」や「忠実」を表す言葉です。